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そりゃあんまりだ!ちゃんと報道してくれNHK。
2010-01-26 Tue 16:59
昨日、NHKの番組「そりゃあんまりだ。ちゃんと使って!私たちの税金」を見ていて、ひっくり返った。これが事実なら、大変だ。という思い。

番組では、こんな話になっていた。

緑区にある、埼玉高速鉄道・浦和美園駅をつくる時、東から西へ線路をアンダーパスする道路が、約14億円かけてつくられた。

にもかかわらず、この道路は、できて4年後に埋め立てられ。さらに市は、埋めた場所を今後さらに掘り返し、地下駐輪場をつくろうとしている。と言うのだ。

番組のコメンテーターは、酷い無駄遣いだと口々に叫ぶ。それはそうだ、これが、本当なら大問題である。

で、今日。我が会派の団会議の後、担当課を呼んで、説明を受ける。

まず、認めなければならないのは、実際に道路はかつてつくられ、その後埋められた。現在、市が駐輪場をつくろうとしているのも事実である。

ただ、この話の大前提は、事実に反している。番組では、これらの工事があたかも市が税金を使って行った工事のように報道していたのだが、これは違う。あの道路は、鉄道の運営会社である埼玉高速鉄道(以下SR)が資金をだしているのだ。

もともと、浦和美園駅周辺の開発は、旧浦和市が、区画整理事業として行ったものである。

このとき問題となったのが、鉄道の敷設工事の際、地域が東西に分断され、アクセスができなくなってしまうことだった。

美園地区周辺には、農業、特に造園のための植木で生計をたてておられる方が多い。この方々の畑のほとんどは、住まいと反対側の線路の西側にあり、まだ463号国道などが整備される前、東西をつなぐ市道がなくなれば、大変な遠回りをしなければ、畑に行くことができなくなる状態だったのだ。

旧浦和市は、地元住民の意向を受け、SRと協議。以前からあった市道を生かし、線路の下に、この道を敷き直した。この工事費は、SRがもつことになったのだ。だから、この道路改良に市の税金は、1銭たりとも使われてはいない。

では、なぜこの道路が埋め戻されたのか。

つまりこういうことだ。あの道路は、もともと、周辺の道路整備が終わるまでの緊急措置としてつくられた。周辺整備が終われば埋めなければならない理由があったのだ。

その理由とはつまり、区画整理地の中を横断する道路だったからだ。

区画整理というのは、元々住んでいた方々に一度どいてもらい、新しく割り当てられた区画整理地に再びもどってもらうということだ。

区画整理地全体からすれば、その中に駅前広場や道路をつくることから、当然、以前の土地より狭い土地に戻るということになる。これを減歩(げんぶ)という。

では、あの道路をそのままにしたとしたらどうなるか。当然ながら、分け合う土地がさらに狭くなる。つまり、減歩率が高くなり、自分の土地が狭くなるということだ。そんなことは、区画整理地の方々なら、誰も望まない。

無論、区画整理地周辺の整備もその後進んでいる、近くには、4車線の463号バイパスが整備され、駅は橋上化され、東西通路になっいている。

ここで、賢明なあなたは、こう思われるかもしれない。そもそも、区画整理地にかからないようにずらして道路をつくれなかったのか。

ごもっともな疑問である。が、ここの区画整理地はかなり広い。改めて道路をつくるとなると、新たな道路用地を整備し、整理地を大きく迂回する道路をつくらなければならない。だとすれば、元々あった市道を、周辺整備が整うまで使う方が、合理的だったのだ。

そして、浦和美園駅がおかれた当時の特殊事情も勘案しなければならない。つまり、美園駅の開設は、ワールドカップを開催する埼玉スタジアムへのアクセスを担う、いわば国策でもあったのだ。

絶対守らなければならない期限を決められての工事であれば、多少の無理をしても進めなければならない事情もあったのだろう。

さて、もう1点の問題は、埋めた場所をもう一度掘り返す、と報道された部分である。

結論から言えば、線路の下の部分は埋められてはいないのだ。

問題の゛埋められた道路゛は、線路の下を通るようにつくられていた。こういった道路をつくるとき、荷重がかかる線路の下には、ボックスカルパートと呼ばれる、コンクリートの四角い筒が埋められる。道路はその中を通すのだ。

使命を終えた道路は、確かに埋められたのだが、その要であるボックスカルパートは、いまでも線路の下にある。

筒と言っても、100メートル近い、商店街が入るぐらいの筒である。さいたま市は、これを見過ごすには、あまりにもったいないと考えた。

そこで、所有者であるSRと直接交渉をした。当時、経営赤字が続いていたSRには、改めて開発のための資本を投下して、これを生かす余力はなかった。

そこでさいたま市は、このボックスカルパートを生かし、駐輪場にしようと考えたのだ。

NHKの言う、埋めた穴をほじくり返すというのは、こういう意味だ。さいたま市が言う  ゛穴゛とは、つまり、駐輪場に自転車を入れるための通路のことである。決して、埋めた穴をほじくり返して、駐輪場を新たにつくるということではない。

そりゃあんまりだ。とNHKはいうが、いくらなんでもNHKが言うほどさいたま市はバカではない。

さて、なんでこんな報道がなされるのだろうか。はっきり言えば、これは番組をつくったディレクターとそれを流すことを許したプロデューサーの責任である。

ぼくも報道にいた人間なので、現場の雰囲気はよくわかる。客観報道などというものが、実は存在しないことも知っている。

自分の想定したストーリーに固執する制作者がいることも知っているし、そのためなら、事実に目をつぶっても自分の意図した番組を作ろうとする者もいる。

でも、その大前提が崩れた時は、潔く引かなければならない。そうでなければ、大きな事故を起こす。それを知りながらプロデューサーが目をつぶったとすれば、無論同罪である。知らなかったとすれば、さらに罪は重い。

今回の番組のタイトルは先にも書いたように「ちゃんと使って!私たちの税金」というものだ。そもそも、道路建設に税金は使われていないのに、なぜ、こんなタイトルの番組になるのか。

NHKはつごう3回、市役所を訪れ取材をしている、無論、今ここでぼくが書いたことは、彼らはすべて知っている。ならば、なぜ、あの道路の工事費が、SRから出ていることを報じなかったのか。

簡単な話である。そんなことを言えば、番組が成立しないからだ。

制作者が、最も恐れる事態。でも、そこで真実に目をつぶり歪んだ報道をすれば、さらに大きな災難を招くことがあることを知った方がいい。

さいたま市は大人だから、広い心を持ってはいるが、真実を曲げられたなら、きちんと抗議をした方がいいと当局には申し上げておいた。新聞の皆さんは、どうお感じか。筆力があれば、逆にいいネタになると思うのだが…。

いずれにしても、

しっかりしろよ、NHK。






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